一句を読み解く65

一瀧をもて縦となす大暑かな 安東次男
滝が縦一文字に落ちている、という当たり前のことをいっているに過ぎないのだが、「縦となす」という描写に不思議な魅力がある。眼前の景観を幾何学的に抽象化して見せたというところか。「佐渡ヶ島もて横となす」「落日をもて円をなす」など応用できそうだが、最初に思いついた人にはかなわない。
季語の「大暑」はものすごく暑いということではない。「一年で最も暑い頃」がこの季語の本意である。冬の「大寒」と対をなす季語である。(松太)


一瀧をもて縦となす大暑かな 安東次男
滝が縦一文字に落ちている、という当たり前のことをいっているに過ぎないのだが、「縦となす」という描写に不思議な魅力がある。眼前の景観を幾何学的に抽象化して見せたというところか。「佐渡ヶ島もて横となす」「落日をもて円をなす」など応用できそうだが、最初に思いついた人にはかなわない。
季語の「大暑」はものすごく暑いということではない。「一年で最も暑い頃」がこの季語の本意である。冬の「大寒」と対をなす季語である。(松太)