まいまい句会感想②
一花咲きましたと牡丹の便り来る さら紗
俳句は散文ではないので、まず五七五のリズムを整える事が大切です。「一花咲きました」の「咲きました」は不要で「牡丹や」で俳句を読む人は花が咲いたことがわかります。「便り来る」の「来る」も「便りかな」で十分です。つまり「牡丹の便りかな」もしくは「牡丹の花の便りかな」で十分です。あとは自分の言いたい事を言えばよいのですが、それが無いのであればその俳句は捨てるべきです。
途中下車はだしを波に遊ばせて さら紗
これも「途中下車」がいかにも説明です。「はだしを波に遊ばせて」だけで十分です。例えば「靴を手に」とか「母と子と」とか「手をつなぎ」とかご自分の気持ちが伝わるように作るべきです。
注染の揺れる反物夏近し 郁文
「注染」が一般的ではないので、少しわかりにくいと思います。もっとすっきりと「染め上げて反物を干す夏の空」
卯波立つ増えるサーファー午前九時 郁文
ごちゃごちゃと言いすぎています。なぜ午前九時まで述べる必要があるのでしょうか。「隠れては見ゆるサーファー卯波かな」くらいでよいのでは。
(律)