まいまい句会感想②
紫陽花や海から暮れてゆく神戸 葦たか
「海から暮れてゆく神戸」が安易なつくりなので、季語の「紫陽花」を何に変えて一応、句にはなります。ご自分で季語を変えてみて下さい。「夾竹桃」「立葵」「卯の花」花以外でも「空蝉」「片陰」なんでも形になります。只作るだけではなく、何が言いたいのか何に感銘したのか俳意をしっかり持ってお作り下さい。それを心がけて作らないと一応形も整い意味も通じる俳句はできますが、面白みに欠け何処かで誰かが作ったような句しか出来ません。ここまで出来ているので良い句を読み勉強してください。
暑き日や高架の下のスプレー画 ひろし
むき出しのコンクリートに描かれたスプレー画は確かに暑苦しいものです。がこれでは夕立ちが去ったあと涼しいと言っているようなもの。例えば視点を少しずらして「夜の秋」とか「虫の啼くや」とか動詞の入った季語を使うなどして推敲してみてはいかがでしょう。ただ、中七下五がもう一歩かと思います。
山宿を発つ日明るし山法師 ひろし
少し意味が解りにくい句です。太陽が昇って明かるいのでしょうか?また山法師の山と山宿の山がうるさく感じます。
(立)