まいまい句会感想①
一雨のもたらす庭の涼気かな 雅宏
季語の「涼気」が何とも説明的で句を退屈にしています。
化野の野仏洗ふ白雨かな 雅宏
この句もはたして「化野」が必要かどうか考えてみるべきではないでしょうか。
盆供へ盛ればまなつの色揃ふ さら紗
東京あたりでは七月にお盆の行事をしますが、俳句でお盆は秋の季語になります。したがって盆供は秋の季語になり、まなつの色と矛盾します。
懐かしきジャックとベティ浮いて来い くに
仮に「浮いて来いジャックとベティ懐かしき」としても季語との距離が遠いように思います。
浮世絵の伊達男なる長茄子 くに
この句も同じでように思います。
雲よりも上てふお花畑かな ひとみ
作句するとき○○よりとか○○してと置くと状況の説明や条件付のようになってしまいます。「雲の間に町を望むやお花畑」など工夫することも大切です。
(立)