鮟鱇もわが身の業も煮ゆるかな 久保田万太郎 大呂俳句会 投稿日:2018年1月18日 作成者: dvx223272018年1月18日 鮟鱇の胃袋には、丸呑みした小魚がたくさん入っていて、昔はその魚が鮟鱇漁の目的であったという。今は鮟鱇の身そのものに人気があって、柳肉、皮、水袋、キモ、ヌノ、エラ、トモが鮟鱇の「七つ道具」と呼ばれ捨てるところがない。万太郎の句、鍋の中の鮟鱇の身を自らの業に見立てた。鮟鱇のグロテスクな容貌が業そのもののようにも思えるが、「鮟鱇の愚にして咎はなかりけり 村上鬼城」という句もある。(m)