まいまい句会感想②
捨て切れぬ衣服ばかりや土用干 泉太郎
「捨てられぬ衣服ばかりや土用干」大呂の会員の方の句です。見ているところは良いのですが、似たような句から一歩抜け出すにはどうしたら良いか。良い句読む事。推敲すること。
曼珠沙華断ち切れぬ想いちらちらと ほしくづ
「断ちきれぬ思い」が何なのかはっきりと。句の焦点が曖昧だと出来た句も曖昧になります。
賤ヶ岳越えて余呉湖へ雁の棹 雅宏
形も整って出来ている句ですが、地名を変えると何処でもよさそうです。もう一歩踏み込んで作ると良いと思います。
拳法の子らの空蹴る敗戦日 葦たか
「拳法の子」になにか特殊な意味があるのでしょうか。敗戦日との付きが解りません。
黙祷の空を交尾の秋茜 葦たか
この句もなぜ「黙祷の空」なのか解りません。
(立)