一句を読み解く 201 大呂俳句会 投稿日:2016年6月17日 作成者: dvx223272016年6月17日 風鈴や天駆け巡りくる風に 長谷川櫂 風鈴に「風」はつきものだから、風鈴を詠むときは「風」に触れてはいけない、というのが常識。しかし、今日の俳句は、その常識を笑うかのように、風を堂々と詠みこんだ風鈴の一句、「天駆け巡りくる風」が豪放磊落である。紫陽花に雨はつきもの、蛍に闇はつきもの、薔薇に香りはつきもの、と常識はいくらでもあるが、まてよと、その常識に立ち止まってみるのも大切なことかもしれない。(m)