季語散策37 浅春

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浅き春、春淡し、浅春
【解説】
立春をすぎて間もないころをいう。まだ寒い日が多く、冴え返るのもこのころのことである。
【分類】
初春・時候
【例句】
病牀の匂ひ袋や浅き春 正岡子規
病人臭を紛らすための匂い袋だろうか。
浅春の火鉢集めし一間かな 前田普羅
冷たい火鉢ばかり。寺の一間だろうか。
春浅し空また月をそだてそめ 久保田万太郎
新月から二三日目くらいの月か。
春浅き海へおとすや風呂の水 飴山實
風呂の残り湯が湯気を立てて海へ走る。
春浅き白飯に湯をそそぐなり 本宮鉄太郎
冷や飯に熱湯を注いでいる。
