季語散策35 雪女

雪の夜にあらわれる美しい伝説の女のこと、人を惑わし、ときには人を凍死させたりする。一般には「天文」の季語に分類されるが「生活」に分類されてもいいのかもしれない。
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岬へのみちはいつぽん雪女郎 草間時彦
海からの風に雪が舞うさびしい道、雪女の姿がふっと消える。
道ゆづりしは雪女かも知れず 鷹羽狩行
今すれ違ったばかりなのに、振り返っても闇があるばかり。
笄は白骨作り雪女 鈴木真砂女
人骨で作った美しい笄(こうがい)。
御僧とすこしはなれて雪女 山本洋子
寒念仏の僧につき行く雪女。
黒髪を敷いて眠るか雪女 小寺敬子
雪の上に敷く長い黒髪。
