季語散策4 夏木立

青々と葉を茂らせた夏の木立のこと。「夏木立」は木々をさし、一本のときは「夏木」という。かんかんと照りつける日をさえぎってくれるのが夏木立である。
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酒十駄ゆりもて行くや夏木立 蕪村
三斗五升の樽を二つ負わせて一駄であるから、七十斗の酒が駄馬十頭で運ばれていることになる。灘、伏見から江戸へ下る酒だろうか、夏木立の下でしばし涼をとっているのかもしれない。
夏木立幻住庵は無かりけり 正岡子規
芭蕉の「先づ頼む椎の木も有り夏木立」に思いをはせた一句、幻住庵はなくなってしまったが、芭蕉の詠んだ椎の木はまだそこに残っている。
吹き抜ける風に色あり夏木立 高橋慧
色なき風は秋の風、夏の風には色がある。(kinuta)
