白鷺は白き蓑きて秋の雨 長谷川櫂 大呂俳句会 投稿日:2020年9月11日 作成者: dvx223272020年9月11日 蓑を思い浮かべることが大切な一句である。蓑はむかしの雨合羽(レインコート)、藁を編んで作られる。首から下をすっぽり覆って雨や雪に濡れないようにするほか防寒具にもなる。句は、白鷺が白い蓑をきているようだという。蓑を着ているようであれば、飛んでいる白鷺ではない。羽を円錐状にすぼめ、鋼のような二本足でたたずんでいる白鷺である。浅瀬に下りて小魚をねらっているのだろうか。蕭条とした雨の中、鷺の白さがひときわ目を引く。(m)「季語 秋の雨)」