まいまい句会感想③
廃校やぼうふら宿す手水鉢 冬菊
廃校だから手水鉢にぼうふらが湧いているという理屈の句のように思います。
互いの背を流しあう菖蒲の湯 川崎伸治
予定調和的な句で、これでしたら柚子湯でもよさそうです。季語に「菖蒲の湯」と置くなら季語の生きる上五中七を。
雷走り女の色香充満す 正男
意味がわかったようでわからない句です。このままでしたら、「雷鳴や」と切れを入れた方が良いと思います。
リラの花晩年の恋心かな 文夫
「風吹くや花が花うつえごの花」「そこはかと風の出て来し芒種かな」どの句をとってもそれなりに出来ているのですが、三句とも季語が動きます。例えば、リラの花を薔薇か百合に変えても形になります。えごの花を紅椿としてもまた、芒種を種選などとしても同じことが言えます。これでは句の内容があってないようなもの。もう少し推敲をして句の内容をしっかとしたものにすべきではないでしょうか。
枇杷熟れてやさしき雨の園舎かな さら紗
此方の句も出来てはいるのですが、みな季語が動きます。枇杷を桃に替えても「水羊羹癒えて戻りしソファーかな」は水羊羹を葛桜としても、「枇杷の黄の日ごと濃くなるリハビリ棟」を「梅の実の日ごと色づくリハビリ棟」としても。全て推敲不足のように思えます。
(立)
