まいまい句会感想①
経文の紺紙金泥冴返る 以と
経文が説明です。例えば紺地金泥一切経として、「冴返る紺地金泥一切経」とすれば解決できますが、面白くありません。紺地金泥と言う言葉に何か触発されるものがあるなら、深く考えるべきだと思います。
菜の花も昆布締めにして暮れなずむ 以と
「菜の花も」ではなく「菜の花を」
羽子板を取り合ひし日や古写真 冬菊
古写真の内容を説明したような句だと思います。
雛の箱幽かに見ゆる墨の文字 すし老人
俳句としては出来ているのですが、「見ゆる墨の文字が」説明っぽいと思います。「箱書の文字を幽かに享保雛」とか「元禄の文字を幽かに雛の箱」など推敲が大切です。
(律)