まいまい句会感想②
ゆく雁や我は小さな家の中 森本哲雄
俳句を作る時何が言いたいのか、何を句にしたいのかよく考える事が大切です。そうでないと意味の不明な句や独りよがりの句、出来ていても何にも面白くない句になってしまいます。この句は大空を行く雁と小さな自分との比較を言いたかったのでしょうか。何を俳句にしたかったのかよく解らない句です。
春闘のデモ高齢者ばかりなり 森本哲雄
状況の報告で終わっています。
深々と土に足跡春きゃべつ 百合
季語の「春キャベツ」大根でも葱でも人参でもなんでも良いと思います。これは、深々と土に足跡が只事だから。出来ていても何も面白くない句の部類に入っています。
雨の日をえらび咲くかに初桜 ひとみ
「えらび咲くかに」がもって回った言い方だと思います。あっさりと「初桜雨に打たれてゐたりけり」で十分だと思います。「雨止みし事など雛の日の茶会」も何か言っているようで何も内容がありません。
(律)