まいまい句会感想②
秋晴れて姿きはやか今日の富士 雅宏
頂いた句ですが、「秋晴れて」が少し気になりました。「秋晴れ」と「きわやか」との間に若干因果関係が感じられます。もう少し離れた季語を使っても良いと思います。
秋の蝶切られし枝に留まりたる ばふき
切取られた枝に秋の蝶が留まったと言う事でしょうか。「切られし枝」が一寸わかりにくいと思います。「伐採の枝に留まれる秋の蝶」
漆黒の鉦叩の音ほの白き 政己
芭蕉の句に「 海暮れて鴨の声ほのかに白し」と言う句があります。この「白し」は具体的に何かを指した白ではなく、鴨が鳴く冬の夕暮の寂しげな景色、その雰囲気を表す色として白と言っているのだと思います。もちろんその中には鴨の声も入っているのでしょう。鴨の声が白いと言いたいなら「ほのかに白し鴨の声」でいいと思います。
政己さんの句は鉦叩の音が白いと言っているのでここは「鉦叩の音ほの白き」に焦点をあて漆黒をとる工夫をした方が言いたい事がすっきりと伝わると思います。只、「鉦叩きの音ほの白き」が読み手の共感を得るかどうかは別です。
(律)
