まいまい句会感想①
日だまりに猫丸くなる余寒かな かまか
季語を上五中七の説明に使っています。まだ寒いので猫が日だまりに丸くなっているということを「余寒」で説明しています。季語はこのように使うものではありません。例えば余寒を感じさせる植物等をもって来るなどの工夫をしてみて下さい。歳時記を引けば沢山あるはずです。「遠蛙寝つけぬ旅の枕かな」この句も同じではないでしょうか。
定まらぬ流れに乗りて帰る雁 くに
「定まらぬ流れ」が抽象的でわかりません。
荒海に飛び込む海女の覚悟かな 哲雄
まだ冷たい海に飛び込んでいる様子でしょうか、「覚悟かな」は不要の言葉、「海女」は季語としては弱いので、春の寒そうな季語をもって来るのも一つの工夫です。そうすれば「覚悟かな」などという言葉はいらないはずです。
仰ぎ見る寒夕焼や金曜日 哲雄
「金曜日」が必要かどうか考えて下さい。
指組みて仏は愁ふ浅き春 文夫
この句をそのまま読むと仏様が浅い春を憂いているようにも読めます。「仏愁ふや」と強く切るところでしょうか。
子の竹刀構へて見るや猫の恋 文夫
なぜ竹刀を構えているのか解りません。
(立)