まいまい句会選句結果 3月
今回のトップは5点句、
のどけしや休まず動く山羊の口 百合
「草」という言葉を使わずに「春の草」がよく描かれています。
朝市に火種分け合ふ春の雪 松太
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印象に残った句。
うららかや覚えないから忘れない いつせ
「うららか」は春の陽光(SUN)に使われる季語。「のどか」は春の一日(DAY)に使われる季語。どちらかというと「のどけしや」という感じでしょうか。
その中を春風めぐる万華鏡 りつ
「写生」一辺倒ではこのような俳句は詠めません。俳句を詠む楽しさが伝わってきます。
三月の光を回し観覧車 百合
この句も「万華鏡」の句同様楽しい俳句。
お水取籠松明のしなりかな 以と
この切字「かな」は重すぎます。「籠松明を撓ませて」くらいか。
離れへの飛び石づたひ春の雨 ひとみ
「飛び石づたひ」を殺さない季語を。「離れへは飛石づたひ恋の猫」
(m)