まいまい句会感想①
梅探す小さき流れ一つ越え くに
類想はあるかも知れませんがしっかりと出来た句だと思います。ここは「探梅や」と切れを入れたほうが良いと思います。
いつしかに淡雪舞うや旅の窓 くに
くにさんの良くない面がでてしまいました。句は出来ているのですが詰めが甘いと思います。例えば「風花」とおいてもこの句は成立してしまいます。それは「淡雪」の季語の捉えが甘いからで、雰囲気だけで終っているようです。
薄氷や空青々と映りこむ ひろし
「映りこむ」の「こむ」が余計ではないでしょうか。すなおに「青々と空を映して薄氷」「薄氷に空青々と映りけり」で良いと思います。
目と耳を残して消えた雪兎 はつみ
頂いた句ですが、「残して」「消えた」と少ししつこい感じがします。「目と耳を置いて行きしか」くらで良いのではないでしょうか。
竹秋がお稲荷様の邪魔をする まこと
意味が解りませんでした。
古本の値札剥がさず冬惜しむ まこと
季語が効いていると思えません。また、「古本の値札剥がさず」に心の動きが感じられず単なる報告になってしまっています。
(立)