まいまい句会感想③
毛糸編む生まれ来る子のまた動き さら紗
頂いた句です。「生まれる」「動き」二つの動詞が気になりました。生まれるとあれば毛糸玉くらいで十分毛糸を編んでいる様子が解ると思います。
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外つ国へ発つ子と囲む屠蘇の膳 くに
幼子のひらがな並ぶ初便り くに
くにさんの句は3句ともできているのですが、どれも予定調和の句で読み手は少し退屈です。読み手がはっとするような表現を良い句から学んで下さい。
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里近く鹿の来ている雪催 いつせ
雰囲気はあるのですが、それだけで終わってしまったように思います。
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隙間風書架に残つている昭和 いつせ
此方も雰囲気が勝ってしまい、「書架に残っている昭和」が何かよく解りません。
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初天神絵馬にハングル文字ありぬ 雅宏
初東風や日の丸なびく警察署 雅宏
単なる報告のような句になってしまいました。
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海原にひかり広ぐる初日の出 ひろし
言いたい事は良くわかりますがこのままでは作者の感動が伝わりません。読み手に感動を与えるような言い回しをを工夫なさって下さい。
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朝市の値切り上手の着ぶくれて 文夫
面白い句なのでいただきました。季語の「着ぶくれ」がよく効いていると思います。語順を変えて「着ぶくれて値切り上手や朝の市」でもいいかと思います。
(立)
