かくて会ひかくて別るる春炉かな 長谷川櫂
春は新しい出発の季節であり、別れの季節である。囲炉裏に身を寄せ合う人々も、やがて春になれば野に出で行く。どのような人も時節が来れば新たな環境に旅立ち、いくつかの出会いと別れを経験する。自然の営みと人の営みの間に、季語である春の炉がどっかり腰をすえている。「かくて会ひ/かくて別るる」という対句が句にリズムをもたらしている。(りつ)
春は新しい出発の季節であり、別れの季節である。囲炉裏に身を寄せ合う人々も、やがて春になれば野に出で行く。どのような人も時節が来れば新たな環境に旅立ち、いくつかの出会いと別れを経験する。自然の営みと人の営みの間に、季語である春の炉がどっかり腰をすえている。「かくて会ひ/かくて別るる」という対句が句にリズムをもたらしている。(りつ)