奈良の夜は女人の匂ひ花あしび 飴山實
正倉院には、足利義政や信長、明治天皇など時の権力者が切りとった跡のある香木が収められている。古来人々を魅了してきた香には不思議な魅力が備わっているらしい。天平の乙女か、鳥毛立女屏風のような大陸的衣装をまとった高貴な人か、匂いに託した女性象に想像が膨らむ。馬酔木の花と古い都とのうつりが味わい深い。(立)
正倉院には、足利義政や信長、明治天皇など時の権力者が切りとった跡のある香木が収められている。古来人々を魅了してきた香には不思議な魅力が備わっているらしい。天平の乙女か、鳥毛立女屏風のような大陸的衣装をまとった高貴な人か、匂いに託した女性象に想像が膨らむ。馬酔木の花と古い都とのうつりが味わい深い。(立)