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カテゴリーアーカイブ: 使ってみたい季語

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今日の季語_安居

大呂俳句会 投稿日:2014年7月17日 作成者: dvx223272014年7月17日

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【鑑賞】

安居とは石あれば腰おろすこと 高浜虚子

 安居の目的は、雨期に活発になる草木や昆虫、小動物に対する無用な殺生を防ぐため、僧が、一定期間ひとところにこもって修行しようというもの。虚子の句、「安居」=「石あれば腰おろすこと」と解を示す。疲れたから腰をおろすのではなく、石に報いるために腰をおろす、という発想が面白い。

——-
*
夏安居、雨安居、夏、夏行、一夏、夏籠、夏勤、結夏夏入、夏の始、 夏百日、一夏九旬 
【関連季語】
夏断、夏書、夏花、冬安居、夏解
【解説】
僧が寺にこもって修行すること。陰暦の四月十六日から七月十五日まで行われる。
【分類】
三夏・行事
【例句】

しばらくは滝に籠るや夏の始め 芭蕉
夏百日墨もゆがまぬこころかな  蕪村
夏籠のけしきに植し小松かな 一茶
夏籠や種々に聞なす鐘の声 嘯山
夏籠や仏刻まむ志 正岡子規
俳諧の仏千句の安居かな 正岡子規
夏籠や月ひそやかに山の上 村上鬼城
飲食のもの音もなき安居寺 篠原鳳作
夏行して磨り減らしたる硯かな 長谷川櫂
びんづるは顔あはれなる安居かな 阿波野青畝
安居とはうしろめたくも勤めけり 阿波野青畝
陀羅尼助作る匂ひも安居かな 阿波野青畝
夏花とて三ッ葉小花もうちまじり 飴山實
歯を立ててもろこし食める安居かな 井沢正江
安居寺木洩日一つ揺れざりし 稲畑汀子
水浴ぶる木桶を岩に安居寺 茨木和生
半蔀をあげて夏安居はじまりぬ 加藤三七子
石臼にたつぷりとみづ夏行かな 宮坂静生
菩提樹のもとに安居の僧つどふ 橋本鶏二
一堂に声のあふるゝ安居かな 五十崎古郷
目をつむりても雨見ゆる安居かな 後藤夜半
安居とは石あれば腰おろすこと 高浜虚子
人数の少なきも亦夏行かな 高木晴子
いつたんは瀬へ下る道夏花摘 山本洋子
十方にとどく筧や安居寺 篠原鳳作
湯葉の香の一椀賜ふ安居かな 草間時彦
寂然と黒雲おこる安居かな 村山古郷
玲瓏と鯉を飼ふなり安居寺 大石悦子
ここらまで来る海の鳥夏花摘 大峯あきら
白雲の迅きがゆゑの安居かな 田中裕明
夏籠や畳にこぼすひとりごと 日野草城
杉深くいかづちの居る夏行かな 富安風生
雨音の落ち着いて来し安居かな 片山由美子

今日の季語_青田

大呂俳句会 投稿日:2014年7月11日 作成者: dvx223272014年7月11日

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【鑑賞】
一点の偽りもなく青田あり  山口誓子

 見渡す限りの青田である。「偽りもなく」はその青さをたたえての言葉。「偽りもなき青田かな」でないことに注目したい一句。「青田かな」は感動を内にとどめ、「青田あり」は感動を外へ押し出す。

——-

*
青田面、青田風、青田波、青田道、青田時
【解説】
稲が成長して青々なびく夏の田のこと。
【分類】
晩夏・地理
【例句】

楽しさや青田に涼む水の音 芭蕉
傘さしてふかれに出し青田かな 白雄
山々を低く覚ゆる青田かな 蕪村
なつかしき津守も遠き青田かな 蕪村
しんとして青田も見ゆる簾哉 一茶
脊戸の不二青田の風の吹過る 一茶
涼風や青田の上の雲の影 許六
むら雨の離宮を過ぐる青田かな 召波
松風を中に青田の戦ぎかな 丈草
山門や青田の中の松並木 正岡子規
みちのくや青田に降りる山の雲 岸田稚魚
日の落ちしあとのあかるき青田かな 久保田万太郎
土間ぬけて遠山へ去る青田風 桂信子
潮ぐもり青田ぐもりにつづきけり 桂信子
この国に青田の青のある限り 後藤比奈夫
甲斐駒ケ嶽ふかぶかと青田入れ 広瀬直人
山裾を白雲わたる青田かな 高浜虚子
かゞやきのある雲が青田向ふより 細見綾子
ところどころ風吹いてゐる青田かな 山口いさを
一点の偽りもなく青田あり 山口誓子
汽車行きて峡の青田を見下しぬ 山口波津女
その青田ひとめぐりして別れけり 山本洋子
はれたりふつたり青田になつた 種田山頭火
書きだめて手紙ふところ青田道 石橋秀野
合羽着て父煙り去る青田道 石塚友二
日本海青田千枚の裾あらふ 能村登四郎
刀根の水ゆたかにひきし青田かな 野村喜舟
松二つ京へのぼる青田かな 長谷川櫂
いまごろは故郷の青田見たまふや 渡辺文雄
青田道砥のごとく濡れゐたりけり 清水芳朗
この島の青田の中や能舞台 岩井善子
青田風もうすぐ母となる人に 北側松太

今日の季語_雷

大呂俳句会 投稿日:2014年7月10日 作成者: dvx223272014年7月10日


【鑑賞】

空港のごつた返せる雷雨かな   長谷川櫂
 空港と雷の取り合わせが新鮮である。「雷雨かな」と切字「かな」を使っているところにも注目したい。

*
神鳴、いかづち、はたた神、鳴神、遠雷、落雷、来火、雷鳴、雷声、日雷、雷雨、雷響
【解説】
入道雲の中で起きる放電現象である。空に大きな音が鳴り響き電光が走る。雷に打たれると大怪我をしたり命を落したりする。雷は音の季語であり、秋の季語である稲妻は光の季語である。
【分類】
三夏・天文
【例句】

端渓の硯の海に雷近し 阿部みどり女
夕刊の束投ぐ雷雨熄みし駅 右城暮石
日雷水中に立つ脚二本 宇多喜代子
真夜の雷傲然とわれ書を去らず 加藤楸邨
夜の雲のみづみづしさや雷のあと 原石鼎
迅雷やおそろしきまで草静か 原石鼎
赤米を噛めば来たりぬ日雷 原裕
遠雷や子の寝姿へ燈をともす 香西照雄
海越え来し端書一葉遠雷す 細見綾子
喪の妻や車窓の雷火浴びとほし 細川加賀
虫喰の木佛尊し日雷 山本洋子
鳴神や暗くなりつつ能最中 松本たかし
含みたる水に金気や日雷 須賀一恵
只一人雷雨を冒す夏野かな 石井露月
遠雷やひとり昼餉の青菜汁 石橋秀野
遠近の森ことごとく雷火刺す 石田あき子
安達太良の雷火に幾度通ひけむ 前田普羅
夜の雷雨沼なす道に立ち憩ふ 相馬遷子
山国に寝て遠雷を遊ばする 村越化石
国栖人の貌にとどろく日雷 大峯あきら
帰り来て吉野の雷に座りをり 大峯あきら
遠雷や人を待たして人待たず 大木あまり
遠雷や襖へだてし兄の黙 池田澄子
空港のごつた返せる雷雨かな 長谷川櫂
はたゝ神七浦かけて響みけり 日野草城
遠雷や福耳垂れて老法主 日野草城
大雷雨産屋の樹々を日々洗ひ 野見山朱鳥
遠雷や出荷とゞきし勝手口 鈴木真砂女
日雷古き畳に響きけり 武藤紀子
ばりばりと田を渡りゆくはたた神 岩井善子

今日の季語_浮人形

大呂俳句会 投稿日:2014年7月8日 作成者: dvx223272014年7月8日

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*
浮いてこい
【解説】
行水の盥などに浮かべてあそぶブリキやセルロイドの金魚が浮人形(浮いてこい)です。樟脳の揮発性を利用して動かす樟脳舟なども浮人形の仲間です。
【分類】
三夏・生活
【例句】

どうしても浮いてくるなり浮人形 藤田あけ烏
助けたるごとく浮人形抱く 茨木和生
夢の中浮人形となりにけり 星野立子
水すこし腹に残れり浮人形 辻桃子
浮人形に雨強く来し盥かな 富安風生
浮人形莫迦々々しくて買ひにけり 星野麦丘人
きやうだいの記憶の隙間浮いて来い 片山由美子
子はとうに吾を離れしよ浮いてこい ふけとしこ
水すこし飲んだる気配浮いてこい 綾部仁喜
浮いて来いいま浅草の空蒼し 今井杏太郎

今日の映像_蟇e

大呂俳句会 投稿日:2014年7月7日 作成者: dvx223272014年7月7日
http://dairo.main.jp/001/wp-content/uploads/hiki.mp4

*
蝦蟇、がまがへる、蟾、蟾蜍
【解説】
背中にいぼいぼのある大型で蛙。冬眠し、夏になると活動が活発になる。
【分類】
三夏・動物
【例句】

這ひ出でよ飼屋が下の蟾の声 芭蕉
憂き時は蟇の遠音も雨夜かな 曾良
月の句を吐いてへらさん蟾の腹 蕪村
雲を吐く口つきしたり蟇 一茶
まかり出たるは此薮の蟇にて候 一茶
ひきがへる汝小さく影置かず 阿部みどり女
草ひけば蟇夕暮れの顔あぐる 阿部みどり女
鼻さきに藻が咲いてをり蟇 飴山實
又同じ場所に来てゐる蟇 稲畑汀子
笑うとき咽ふるふると蟇 宇多喜代子
産み終へし蟇や大きな目が残り 加藤楸邨
蟇の声にて鳴いてみぬ妻の留守 加藤楸邨
蟇つるみながらに泳ぎけり 岩田由美
蝿のんで色変りけり蟇 高浜虚子
ひきがへる師の一語また師の一語 黒田杏子
夜を乾く遠流の松や蟾蜍 寺井谷子
大賢は愚に近うして蟇 寺田寅彦
暮るる空前へ前へと蟇歩む 成田千空
長居してふみつぶされな蟇 正岡子規
大蟇に昼寝人皆覚め居たり 西山泊雲
遅れたる足を引き寄せ蟇 石田勝彦
夜の夢の蟇と化してぞさまよへる 村越化石
さいかちの落花に遊ぶ蟇 村上鬼城
蟇のゐて蚊を吸寄する虚空かな 村上鬼城
蟇照りつつ向きを変へにけり 大木あまり
蟾蜍長子家去る由もなし 中村草田男
だぶだぶの皮のなかなる蟇 長谷川櫂
目玉にも斑ありけり蟇 中田剛
蟇歩くうしろの月日よごれけり 長谷川双魚
額散るや瞼瞬く蟇 島村元

今日の季語_金魚

大呂俳句会 投稿日:2014年7月5日 作成者: dvx223272014年7月5日

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【鑑賞】

尾を振つて金魚なかなか進まざる  長谷川櫂

 「懸命に尾を振っているけれども、なかなか進まないものだなあ」という逆接の俳句である。逆接は期待した結果を裏切るというもの。「けれども」や「といへども」で原因と結果が接続する。(m)

——-

*
和金、蘭鋳、流金、丸子、出目金、獅子頭、阿蘭陀獅子頭、錦蘭子、銀魚
【関連季語】
金魚玉、金魚売
【解説】
水槽などで飼う観賞魚。中国からわたったとされる。和金、流金、出目金、蘭鋳などの品種がある。泳ぐ様子が涼しげである。
【分類】
三夏・動物
【例句】

放たれて金魚の世界はじまりし 阿部みどり女
浮いているだけで大きな金魚かな 宇多喜代子
泳ぐときかんむりを振る金魚かな 京極杞陽
子とあればわが世はたのし金魚玉 高橋淡路女
いつ死ぬる金魚と知らず美しき 高浜虚子
川風に吹かれつゝをり金魚売 今井杏太郎
蘭鋳の真正面の目玉かな 細川加賀
垂直に簀にて金魚の水分つ 山口誓子
金魚夜を如何に過すや人は寝る 山口波津女
金魚大鱗夕焼の空の如くあり 松本たかし
さみしくて金魚の水に指つつこむ 菖蒲あや
わが家のけふの出来事金魚の死 上村占魚
童話よみ尽して金魚子に吊りぬ 杉田久女
あらあらと夜雲走れり金魚玉 村沢夏風
色街の雨静かなる金魚玉 大橋越央子
あるときの我をよぎれる金魚かな 中村汀女
やはらかに金魚は網にさからひぬ 中村汀女
金魚屋のとどまるところ濡れにけり 飴山實
灯してさざめくごとき金魚かな 飯田蛇笏
豆腐屋の笛あと戻り金魚玉 本宮鼎三
思ふ事金魚にばかりいひにけり 野村喜舟
清らかに飼うて二匹の金魚かな 野村喜舟
ぼんやりと鯉の影ある金魚かな 藺草慶子
尾を振つて金魚なかなか進まざる  長谷川櫂 
一山と云ふも町中金魚売 渡辺文雄
金魚玉からくれなゐに染まりけり 唐振昌
一匹を入れて二匹や金魚玉 北側松太
昼深き軒に吊るして金魚玉 岩井善子
夕風の盥に金魚あそびをり 大塚哲也

今日の季語_茅の輪

大呂俳句会 投稿日:2014年7月1日 作成者: dvx223272014年7月1日


 昨日は名越の祓、旧暦の6月30日に行われる厄除けの儀式ですが、最近では新暦の6月30日に行われることが多いようです。
 動画は、近くの新潟護国神社の茅の輪くぐりの様子です。茅の輪をくぐることで厄をはらい無病息災を願います。
 茅の輪は左右左と三回くぐります。くぐるたびに神官が唱える言葉、一回目は「みな月のなごしの祓いする人は千歳の命のぶるといふなり」という和泉式部の歌、二回目は「思ふことみなつきねとて麻のはをきりにきりても祓へつるかな」悩み事はみな尽きてしまえ、厄払いに効果のある麻の葉を切りに切ってお祓いします、ということ。、三回目は「蘇民将来(そみんしょうらい)、蘇民将来」というおまじないの言葉、蘇民将来は、京都八坂神社の祭神スサノオノミコトに旅の宿を貸し、その礼に疫病退散のご利益をいただいた人物で、そのご利益にあやかろうというおまじないの言葉です。

子をつれて茅の輪を潜る夫婦かな 大江丸
白雲や茅の輪くぐりし人の上 乙二
茅の輪結ふはじめの縄を廻しけり 綾部仁喜
くぐりつつ乾坤青き茅の輪かな 井沢正江
星出でていよよ茅の輪の匂ふかに 永井龍男
鳶が笛吹いてゐたりし茅の輪かな 岸田稚魚
茅の輪くぐり楢の小川の橋渡る 岸風三楼
六十が不思議でならぬ茅の輪かな 細川加賀
人妻の茅の輪を抜けて戻りけり 松瀬青々
一円に一引く注連の茅の輪かな 松本たかし
本殿を閉ぢ月のある茅の輪かな 深見けん二
一人強し夜の茅の輪をくぐるわれ 杉田久女
茅の輪くぐり星降る夜空詣でけり 星野立子
急ぎ来て茅の輪をくぐる指の反り 川崎展宏
みづうみへゆらりと抜けし茅の輪かな 大石悦子
天地の力もて結ひ茅の輪かな 長谷川櫂
やすらかに人とほしたる茅の輪かな 長谷川櫂
ためらはず雨の茅の輪をくぐりけり 片山由美子
人影のなき境内の茅の輪かな 片山由美子
月入れて全き円の大茅の輪 有馬朗人
人たえて一圓立てる茅の輪かな 松本たかし
よき風とともに茅の輪をくぐりけり 神蛇広
空間をゆがませてゐる茅の輪かな 飛岡光枝
吹き降りの青き茅の輪をくぐりけり 飛岡光枝
眠る子を抱きてくぐる茅の輪かな 近藤沙羅
青竹を添へてわがねし茅の輪かな 岩井善子
大茅の輪ほどけてそよぐ一葉かな 北側松太

今日の季語_紫陽花

大呂俳句会 投稿日:2014年6月27日 作成者: dvx223272014年6月27日

ajisai
【鑑賞】

あぢさゐのどの花となく雫かな  岩井英雅

 紫陽花に雨はつき物、紫陽花といわれて連想するのはまず「雨」である。したがって紫陽花を句にするときは雨を詠みこんではいけない、と教わる。

 紫陽花に雨降りやまぬ一日かな

 というように、雨を詠みこんではごく当たり前の俳句になってしまう。

 掲出の句、雨を詠んではいないが、かぎりなく雨に近いところを詠んでいる。それでいて当たり前にならず新鮮さを感じるのは、「かぎりなく雨に近いところ」というわずかなずれのせいである。常識のすぐ近くにある新鮮さであろうか。
 「風鈴と風」「団扇と風」「蛍と闇」「向日葵と太陽」「虹と雨」など、つきすぎといわれる取り合わせはいくらでもあるが、「わずかなずれ」を詠むことで新鮮さを生むことができるかもしれない。(m)

——

*
かたしろぐさ、四葩の花、七変化、刺繍花、瓊花
【関連季語】
額の花
【解説】
アジサイ科アジサイ属の落葉低木。梅雨どきの花である。花びらに見えるの四枚の萼である。ピンク、白、青、紫など色はさまざま。日々、色が変わるので「七変化」ともよばれる。
【分類】
仲夏・植物
【例句】

紫陽花や藪を小庭の別座敷 芭蕉
紫陽花や帷子時の薄浅黄 芭蕉
あぢさゐを五器に盛らばや草枕 嵐雪
あぢさゐに喪屋の灯うつるなり 暁台
あぢさゐや仕舞のつかぬ昼の酒 乙二
思ふ事ならず紫陽花咲きうすれ 岡本松浜
ぼんやりと紫陽花のある障子かな 岸本尚毅
紫陽花や子を生み終へし高いびき 岩田由美
大學の中のあぢさゐ咲けるみち 久保田万太郎
裏川に水満ちて濃き四葩哉 金尾梅の門
紫陽花の花に日を経る湯治かな 高浜虚子
紫陽花や筧に口をそゝぐ尼 寺田寅彦
紫陽花の無き寺もまたよかりけり 新倉一光
紫陽花に濡るる一日山の家 神蛇広
紫陽花に秋冷いたる信濃かな 杉田久女
思ひ出して又紫陽花の染めかふる 正岡子規
紫陽花やはなだにかはるきのふけふ 正岡子規
紫陽花にたばしる雹や雨の中 西島麦南
紫陽花に置いたる五指の沈みけり 川崎展宏
紫陽花に伊豆の廃家の大月夜 大峯あきら
紫陽花や折りかかさぬ母と住む 中村和子
どうどうと山雨が嬲る山紫陽花 長谷川かな女
紫陽花や白よりいでし浅みどり 渡辺水巴
紫陽花に八月の山高からず 飯田蛇笏
鍛冶の火を浴びて四葩の静かかな 富安風生
紫陽花となるまでのただ無色かな 平井照敏
紫陽花や人にやさしき昨日けふ 片山由美子
紫陽花に馬が顔出す馬屋の口 北原白秋
紫陽花や峰の剣尖町空に 有働亨
紫陽花の浅黄のまゝの月夜かな 鈴木花蓑句集
紫陽花の真夜の変化はわれ知らず 鈴木真砂女
あぢさゐに罪ほろぼしといふ語あり 鈴木真砂女
あぢさゐや死後の涙は誰が流す 鈴木真砂女
あぢさゐや雨を憩ひのひと日とし 鈴木真砂女
暮れゆけば明るきうしほ濃紫陽花 鷲谷七菜子
あぢさゐのどの花となく雫かな 岩井英雅
あぢさゐに触れて鋏のくもりけりかな 高田正子

今日の季語_蝙蝠

大呂俳句会 投稿日:2014年5月22日 作成者: dvx223272014年5月22日

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【鑑賞】

かはほりや傾城出づる傘の上  太祇

 「傾城」は遊里のこと、太祇は江戸の人なので吉原あたりで遊んだのだろう。細やかに降る夏の雨の中を蝙蝠が舞っている。(松)

——-

*
かはほり、蚊食鳥、家蝙蝠、大蝙蝠
【解説】
コウモリ目「翼手類」のほ乳類の総称。前肢の指の間に飛膜があり音もなく飛ぶ。夕方から夜にかけて動きがが活発になる。蚊食鳥ともいわれる。
【分類】
三夏・動物
【例句】

かはほりやむかひの女房こちを見る 蕪村
かはほりのかくれ住けり破れ傘 蕪村
かはほりや傾城出づる傘の上 太祇
かはほりや月のあたりを立ちさらず 暁台
かはほりや古き軒端の釣荵 暁台
我宿に一夜たのむぞ蚊喰鳥 一茶
ぬかるみに木影うつらふ蚊喰鳥 富田木歩
蝙蝠の一過千体阿弥陀より 阿波野青畝
蝙蝠の生れて別るる父母の町 飴山實
蝙蝠やひるも灯ともす楽屋口 永井荷風
蝙蝠に一つ火くらし羅生門 芥川龍之介
かはほりや池にうつれる母の顔 桂信子
蝙蝠に暮れゆく水の広さかな 高浜虚子
住むやうになつて一年蚊食鳥 高木晴子
更闌けて蝙蝠飛ぶや屋敷町 寺田寅彦
広々と水浸ける原蚊喰鳥 星野立子
蝙蝠や髪そりつかふ手くらがり 正岡子規
蝙蝠の黒繻子の身を折りたたむ 正木ゆう子
蝙蝠の卍飛び出す伽藍かな 川端茅舎
浜町の路地の昔や蚊喰鳥 草間時彦
蝙蝠や蔵のあひだの隅田川 増田龍雨
荷車の片輪はづすや蚊喰鳥 大谷句佛
下町に隠し川あり蚊喰鳥 大木あまり
河が呑む小石どぷんと蚊喰鳥 中村汀女
米洗ふ母とある子や蚊喰鳥 中村汀女
かはほりやさらしじゆばんのはだざはり 日野草城
少年の帯もどかしや蚊喰鳥 木下夕爾

今日の季語_時鳥

大呂俳句会 投稿日:2014年5月18日 作成者: dvx223272014年5月18日

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【鑑賞】

京にても京なつかしやほとゝぎす  芭蕉

 京都にいて京がなつかしいという。それほど愛着があるということ。時鳥の鳴声にも格別の趣があるのだろう。新緑が美しい京である。(松)

——-

*
初時鳥、山時鳥、名乗る時鳥、待つ時鳥、田長鳥、沓手鳥、妹背鳥、卯月鳥、杜鵑、杜宇杜魂、子規、不如帰
【解説】
五月ころに南方から日本に渡ってくる鳥。キョッキョッキョキョという鳴き声が「特許許可局」や「テッペンカケタカ」などと聞こえる。
【分類】
三夏・動物
【例句】

野を横に馬引むけよほとゝぎす 芭蕉 
ほとゝぎす消行方や島一ツ  芭蕉 
京にても京なつかしやほとゝぎす 芭蕉 
ほとゝぎす大竹藪をもる月夜 芭蕉 
ほとゝぎすきのふ一聲けふ三聲 去来 
時鳥啼や湖水のさゝ濁り 丈草 
弓取は弓持てきくほとゝぎす 白雄 
おもひもの人にくれし夜杜鵑 太祇 
山吹も散らで貴布祢の子規 維駒 
岩倉の狂女恋せよほとゝぎす 蕪村 
江戸入りの一ばん声やほととぎす 一茶 
空高く山やや青しほととぎす 幸田露伴 
聞かふとて誰も待たぬに時鳥 夏目漱石 
鳴くならば満月に鳴けほととぎす 夏目漱石 
父の荷は忘れてきたか時鳥 宇多喜代子
時鳥日蝕の天傾きて 加藤楸邨
あともなき三千坊や時鳥 会津八一
仔馬にも少し荷をつけ時鳥 橋本鶏二
ほととぎす寂寥のその底知れず 黒田杏子
ほととぎす本尊一本造りにて 山本洋子
時鳥二聲半で過ぎにけり 松瀬青々
祀りある古き湯釜や時鳥 松本たかし
時鳥野に甘藍の渦みだれ 水原秋櫻子
時鳥きく御僧と並び立ち 星野立子
ほととぎす鳴く毎誰か何か言ふ 星野立子
大空は四隅もなくて時鳥 正岡子規
遠く引く浪のいとまや時鳥 増田龍雨
ほととぎす巻紙の文貰ふかな 村越化石
ほととぎす仔牛に大き耳二つ 渡邊千枝子
時鳥鳴くや魂持つ山の樹々 野村喜舟
ほととぎす髪まだ黒き峠越え 野澤節子
ほととぎす足袋ぬぎ捨てし青畳 鈴木真砂女
をとこにも伏目ありけり時鳥 鷲谷七菜子
谺して山ほととぎすほしいまゝ 杉田久女 
あをあをと草の若狭やほととぎす 長谷川櫂 

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