まいまい句会感想①
荒草の古道たどれば竹の春 あけみ
荒草と竹の春どちらも植物でぶつかってしまいます。荒草と古道も当たり前と言えば当たり前です。
夜明け前米の香満つる稲田かな さび猫
わざわざ「夜明け前」と言う必要があるかどうか。ごちゃごちゃと言わず、「稲の香りに目覚めをり」で十分だと思います。不足の五文字をどうするか。ありきたりの手ですが「旅寝して」など。句は出来上がったらそれで満足せず、何度も推敲をしてみて下さい。また、「米の香」も違和感があります。
いざ出出港・空は大魚か・いわし雲 田村正実
年回忌・こたつ囲みて・母談議 田村正実
柊の・新芽のごとく・骨伸びず 田村正実
三句とも・が入っていますが俳句は一気に読み下すものです。多くの場合一行で・などはいれません。二句目三句目は意味が解りません。一句目は鰯雲を見ての句だと思いますが全部言い過ぎていて面白くありません。
(立)