まいまい句会選句結果 7月
今回のトップはなんと10点句、
出目金の退屈さうな泡ひとつ 文夫
「退屈そうな」は誰しもが感じていること、しかしそれを描いた人はこの作者だけ、ということでしょうか。
印象に残った句。
直線のその美しき白雨かな いつせ
「直線の雨美しや」と中七を強く切って違う季語を置く。例えば「羊草」とか「水馬」とか。
湧き出ししやうに子のゐる村祭 いつせ
ことばをすっきり使う工夫を。「次々に子の湧き出でて村祭」
どくだみを干しては隠れ棲むごとし 百合
面白いのですが、「○○して隠れ棲むごとし」は類想があるのかもしれません。
蝉の駅日に十本の時刻表 百合
「蝉の駅」という置き方は面白い。
淋しさの谺となりて揚花火 かまか
にぎやかな花火を「淋しさの」と捉えたところがいい。
(m)