まいまい句会感想①
入相や鳥に残せし柿ひとつ かまか
これは「木守り」の季語の説明です。
切り株のひとつは冬日ひとつ吾 さら紗
このままですと意味が解りません。切株と自分が冬日の中にいると言う事でしょうか。
新米の喜捨を受けるや修行僧 哲雄
「喜捨を受ける」を整理した言い方にする方がすっきりすると思います。例えば「托鉢の僧に施行の今年米」とか「鐡鉢をあふるるばかり今年米」とか。喜捨する気持ちを優先させるなら「托鉢の僧に喜捨せむ今年米」など工夫の余地があると思います。
筆塚は苔むしてをり秋深む ほしくづ
苔むすと秋深むがうるさいです。
只管に沈黙守る冬木立 雅宏
冬木立の中に上五中七のニュアンスが含まれています。注意したいのは冬木と冬木立の違いです。冬木は一本の木をさしますが、冬木立は冬木の立ち並んだ群をさします。
(立)