まいまい句会感想②
昼下がり踊りの櫓寂として 朝男
昼間だから盆踊りのやぐらが寂としている事でしょうが昼下がりが説明です。その説明の五文字を工夫するのが俳句です。例えば、青空とすれば昼間であることが解ります。「青空や踊りやぐらの森閑と」「灯の入らぬ踊りやぐらの森閑と」など工夫して見るのが勉強です。
爽涼や朝食前の土手散歩 朝男
単なる報告です。
睡蓮の雫になって眠りたき 梅花
「睡蓮の雫になって」が解りません。
音程の外れたピアノ夏休み 梅花
この句も「音程の外れたピアノ」と季語の「夏休み」の関係が解りません。
白菊や平和を祈るわれら今 くに
気持ちの籠った句ですが、三句とも突っ込みが不足のようです。
水飲んでみせる大暑の親雀 たかし
例えば「親まねて砂浴びてゐる雀の子」ぐらいでしたらまだ解りますが、水を飲むという行為 はまねるのではなく、生き物に自然に備わった本能なので「水飲んでみせる」に実感がありません。
(立)