黄金の襖に孔雀夏深し 長谷川櫂
金泥に描かれた孔雀の絵である。その襖絵に「夏深し」という季語を取り合わせた一句。
同じ作者の初期の作品に「冬深し柱の中の濤の音」があって、こちらも夏冬の違いはあれ季節の深まりを句にしている。「夏深し」と「冬深し」の二句、そこに共通して描かれているものは「静寂」である。「柱の中の濤の音」が幽暗ならば「黄金の襖に孔雀」は絢爛の静寂に他ならない。しんと静まり返るものが、二つの季節の「深し」を生き生きと表している。

金泥に描かれた孔雀の絵である。その襖絵に「夏深し」という季語を取り合わせた一句。
同じ作者の初期の作品に「冬深し柱の中の濤の音」があって、こちらも夏冬の違いはあれ季節の深まりを句にしている。「夏深し」と「冬深し」の二句、そこに共通して描かれているものは「静寂」である。「柱の中の濤の音」が幽暗ならば「黄金の襖に孔雀」は絢爛の静寂に他ならない。しんと静まり返るものが、二つの季節の「深し」を生き生きと表している。