春麻布永坂布屋太兵衛かな 久保田万太郎
「布屋太兵衛」、反物屋でも端切屋でもない。更科蕎麦の店である。俳句の意は、春の麻布にある更科蕎麦の店が「布屋太兵衛」であることよ、である。おそらく、紺暖簾に「布屋太兵衛」と白く染め抜かれていたのだろう。作者の感動は「布屋太兵衛」という店の名にある。「布」の一文字がまことに春らしい。遊びの心が伝わってくる一句である。(kinuta)

「布屋太兵衛」、反物屋でも端切屋でもない。更科蕎麦の店である。俳句の意は、春の麻布にある更科蕎麦の店が「布屋太兵衛」であることよ、である。おそらく、紺暖簾に「布屋太兵衛」と白く染め抜かれていたのだろう。作者の感動は「布屋太兵衛」という店の名にある。「布」の一文字がまことに春らしい。遊びの心が伝わってくる一句である。(kinuta)