カテゴリーアーカイブ: 一句鑑賞
冷し酒旅の日暮を惜しみをり 小島健
白玉や神田をとほる神田川 小川軽舟
植木屋が広げて行きぬ夏の空 榎本りの
妙なとこがうつるものかな金魚玉 下田実花
端居して仏となる日待つごとし 鈴木真砂女
行々子大河はしんと流れけり 一茶
まいまい句会感想③
鴨の子のあふれだしたるファインダー 葦たか
もう少し工夫して例えば「鴨の子やファインダーの中押しあうて」とか、推敲の力をつけて下さい。
蚊の二匹結合のまま飛行する ばふき
ノンアルの梅酒の缶が縁台に ばふき
夏鳥の糞は白くて葉を覆はず ばふき
三句ともご自分に引き寄せ過ぎた視点で俳句を詠んでいらっしゃいます。独りよがりの感じがします。
軽やかに下駄音立てて白日傘 いつせ
出来てはいるのですが、どこかで見たような句なので点も入らないのではないでしょうか。
残生は笑つて生きるところてん いつせ
「生きる」より「生きん」。出来ているのですが、季語を冷奴などとしても付くと思います。これは「笑つて生きる」の表現が少し常套だからだと思います。
まいまい句会感想②
緑陰に先客ありてためらへり 雅宏
ためらへりが不要です。
茶会とや衣桁に母の夏衣 雅宏
茶会が如何にも説明。「風かよふ衣桁に母の夏衣」くらいで十分です。いちいちお茶会などと説明を加えるのは避けたほうがよいと思います。
ひとしきり餌と格闘の蜥蜴かな くに
「ひとしきり餌と格闘の蜥蜴の子」とすると格闘している感じが出るかと思います。
山の水庭へ至りて錦鯉 かまか
「庭へ至りて」とすると説明している感じがあります。めぐらせくらいでも良いと思いますが錦鯉を季語に置いたのでは只事の俳句です。
料理待つ時はんなりと川床座敷 かまか
川床料理イコール京都イコールはんなりで面白みも発見もありません。
道の端を小鈴まろぶや草清水 政己
道の端に小鈴がまろぶのと草清水の関係が見えません。よく解らない俳句です。
子育てや燕の雛の丸い口 政己
面白みがありません。
(立)
まいまい句会感想①
柳刃が砥石を滑る涼しさよ 百合
これでも良いのですが、ちょっと散文的な感じがします。「さらさらと砥石を滑る刃の涼し」
青簾小雨の中を下駄の音 百合
この句も出来ているのですが、例えば「青簾小雨を走る下駄の音」として動きを出すとか
もう一歩表現の工夫をなさると良いと思います。
芯立てて迫り出す松の男振り 文夫
「毛虫焼く男の腰に鎌一丁」でも指摘がありましたが、この句も「男振り」が不要です。例えば「水の上に枝迫り出して松の芯」で良いのでは。「芯立てて」の「立てて」も不要です。松の芯は概ね真っすぐに立っていますから。
虹仰ぐ離島にかかる長き橋 森本哲雄
少し説明的な言葉が多いようです。「虹立つや島から島へ長き橋、離島へかかる長き橋」」
黒髪の光りて浮ぶ鮑取 森本哲雄
「黒髪が光りて」に違和感があります。「黒髪の海よりあがる鮑取」
(立)







