
闇がりにひとりうなづく岡見かな 営之
「闇がり」は「暗がり」。季語の「岡見」は、大晦日の夜、蓑を逆さに着て高いところから我家を眺め来年の吉凶を占うというもの。昨今ではそんなことをする人はいないから、廃れてしまった季語ということができる。
我家がどう見えれば吉なのか、どの歳時記にもその辺の考証が載っていないので、確かなことは分からないが、夜に見えるのは家から洩れる灯りくらいのもの、灯りの洩れ具合が判断の基準になったのだろう。
句は、来年を吉と読み取ったものか。闇の中で一人ほくそ笑んでうなずいている。(松)









