使ってみたい季語14 帰り花(かえりばな、かへりばな)
初冬の季語である。おもに桜の花がその対象になるが、躑躅やたんぽぽ、桃、山吹など春や夏に咲く花ほとんどに帰り花がある。季節を間違えて咲く花で、狂い咲きともいうが、ひとつふたつぽつりと咲いているのは可憐でもあり、どこか哀れも誘う。こころもとない風情が帰り花の本意であろう。
凩に匂ひやつけし帰花 芭蕉
波の花と雪もや水のかへり花 芭蕉
かへり花暁の月にちりつくす 蕪村
春雨と思ふ日もあり帰り花 蓼太
帰り咲や狐川より志賀の花 才麿
ニ三日ちうでゐにけりかへり花 太祗
