一句を読み解く 192
羅に隠しきれざる五欲かな 山本恭子
「羅」といえば、涼しい、端正、清楚などの言葉が浮かんでくるが、句の「羅」はちょっと暑苦しい。五欲のなかでも「色欲」というところであろうか、「羅」という透けるような素材をうまく詠みこんだ技の一句というところ。(m)
*「隠しきれざる」は俳句に取り込める表現方法、覚えておきたいものです。
「朝霧の隠しきれざる」「万緑の隠しきれざる」「秋扇の隠しきれざる」「恋猫の隠しきれざる」「竹林に隠しきれざる」などなど。
青蘆の隠しきれざる夕日かな 松太
