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カテゴリーアーカイブ: 一句鑑賞

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宵は灯の美しきとき葛桜  森澄雄

大呂俳句会 投稿日:2018年6月15日 作成者: dvx223272018年6月15日

 暮れきらぬころの灯りが美しいのだろう。葛桜の透き通ったところがその灯をやわらかに受け止めている。(m)

万緑の三面川を漁れる  山本恭子

大呂俳句会 投稿日:2018年6月13日 作成者: dvx223272018年6月13日

 三面川(みおもてがわ)は新潟県の北側、山形県に近いところに位置する。鮭漁が有名だが、この時期の漁となれば鮎というところか。三面川そのものをすなどるような大きな俳句である。(m)

五月雨や上野の山も見あきたり  正岡子規

大呂俳句会 投稿日:2018年6月12日 作成者: dvx223272018年6月12日

 季語の「五月雨」は梅雨どきの雨のこと。梅雨の長雨に少しうんざりしているのかもしれない。昔は根岸(子規庵のあるところ)あたりから上野の山を眺めることができたのだろう。(m)

夏の夜のこれは奢りぞあら莚  惟然

大呂俳句会 投稿日:2018年6月11日 作成者: dvx223272018年6月11日

 荒く編んだ筵が「あら筵」、けっして「奢り=贅沢」なものではない。そこを奢りと詠むのがまさに俳諧、貧しくとも心持一つで贅沢を味わえる。(m)

山百合は蕊吐き出して開きける  野木藤子

大呂俳句会 投稿日:2018年6月10日 作成者: dvx223272022年1月10日

 「開きけり」ではなく「開きける」である。「けり」は過去を表す助動詞とされるが、むしろ「現在完了形」のイメージがある。それに対して「けり」の連体形「ける」には、「現在進行形」のイメージ、ひらきけることよなあ、という感嘆の思いが込められている。「けり」と「ける」この微妙な違いを使い分けることも大切である。(m)

石の上にほむらをさます井守かな  村上鬼城

大呂俳句会 投稿日:2018年6月9日 作成者: dvx223272018年6月9日

 赤腹ともいういもりの腹は赤い。毒をもっていることを示すためだという。その赤を「炎(ほむら)」ととらえた。ひんやりとした石に腹を吸いつけている井守である。(m)

しんと立つ薔薇の莟や薔薇の中  長谷川櫂

大呂俳句会 投稿日:2018年6月8日 作成者: dvx223272018年6月8日

 「薔薇」という言葉で韻を踏む。「BARA」の響きが良いのでとてもいいリズム。「しんと」していながらも歌うような薔薇である。(m)

五月雨の降残してや光堂  芭蕉

大呂俳句会 投稿日:2018年6月7日 作成者: dvx223272021年6月14日

平泉中尊寺の光堂、金色の光り輝くその周辺だけが雨が降らないでいる。豪華絢爛な一句である。五月雨は梅雨どきの雨のこと。(m)

沈黙も会話のひとつ釣忍  山本恭子

大呂俳句会 投稿日:2018年6月6日 作成者: dvx223272018年6月6日

 季語が「釣忍」なので冷たい関係ではなさそうである。語らずとも心が通うということであろうか。(m)

うごかざる一点がわれ青嵐  石田郷子

大呂俳句会 投稿日:2018年6月5日 作成者: dvx223272018年6月5日

 青嵐の中で立ち尽くしている作者、それを「うごかざる一点」と表現した。物を正確に写し取るのも俳句ならば、表現にこだわるのもまた俳句である。(m)

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