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カテゴリーアーカイブ: 一句鑑賞

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籐椅子のくぼみに猫のをさまれる  赤林有子

大呂俳句会 投稿日:2018年8月1日 作成者: dvx223272021年6月2日

 長年使われた籐椅子、お尻の形にゆるやかにくぼんでいる。猫にとってもおさまりのいいくぼみ、猫に取られれば猫を追い立てるわけにもゆかない。(m)

望郷やリボンのなびく扇風機  西原天気

大呂俳句会 投稿日:2018年7月31日 作成者: dvx223272018年7月31日

 「リボンのなびく扇風機」が望郷の念を呼んでいるという一句。故郷を詠んだ句の多くは故郷の山河を懐かしがったり、母の味に思いをはせるもの、この「リボンのなびく扇風機」は新鮮である。(m)

男みな柾目のごとし夏祭  佐藤郁良

大呂俳句会 投稿日:2018年7月29日 作成者: dvx223272018年7月29日

 「竹を割ったような奴」という言葉がある。気性のさっぱりしている人の譬えであるが、「男みな柾目のごとし」もそんな雰囲気、縦にすっきりと割れる「柾目」である。(m)

一帆を今朝も加へてカラー咲く  米元ひとみ

大呂俳句会 投稿日:2018年7月28日 作成者: dvx223272018年7月28日

 「帆のやうな花」と表現すれば直喩であるが「一帆を今朝も加へて」と暗喩へ駆使している。直喩に比べてスピード感がある。(m)

あとざまに小魚流るる清水かな  几董

大呂俳句会 投稿日:2018年7月27日 作成者: dvx223272018年7月27日

 川底を湧き上がる清水である。湧き上がった水がそのまま強い流れとなって小魚の遡上を拒んでいる。シャッタチャンスをうまくとらえたような一句である。(m)

瀬を越えて木影地を這ふ晩夏かな  飯田龍太

大呂俳句会 投稿日:2018年7月26日 作成者: dvx223272018年7月26日

 「晩夏」という季語にはどこか寂しさが寄り添う。瀬を挟んだ向う側の大木の影がこちらの岸に届いている、という描写もどことなく寂しい、否、「晩夏」という季語がそうした描写を寂しいものに置き換えているのかもしれない。(m)

一瞬にしてみな遺品雲の峰  櫂未知子

大呂俳句会 投稿日:2018年7月25日 作成者: dvx223272018年7月25日

「一瞬にして」であるから、突然の死に別れであろうか、この「雲の峰」は死者を悼む遥かな思いを象徴している。(m)

風鈴や古釘多き住居なり  島村元

大呂俳句会 投稿日:2018年7月24日 作成者: dvx223272018年7月24日

 風鈴を吊ろうとしたら、あちらこちらの柱や鴨居に適当な古釘があるということらしい。引っ越してきたばかりの古い家。(m)

水銀のながるるごとし川の蛇  大木あまり

大呂俳句会 投稿日:2018年7月23日 作成者: dvx223272018年7月23日

 銀色の蛇が光りつつ泳いでいる。「水銀」という毒をもつ物質に譬えて蛇が不気味に描き出された。(m)

あめんぼと雨とあめんぼと雨と  藤田湘子

大呂俳句会 投稿日:2018年7月21日 作成者: dvx223272018年7月21日

 「あめんぼと雨と」が繰り返されている。破調ながらもリズムがあるのはAMEという響きで韻を踏んでいるから。あめんぼの散らばっている様子も伝わってくる。遊び心のある俳句である。(m)

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