まいまい句会5月感想
ふるさとの川は匂へり鳥曇 いけさん
何点か点が入っていた句ですが、ここは「川の匂ひや」と切った方がすっきりとして良いと思います。
開け放つ裏も表も新樹光 いつせ
高点句です。俳句で大切なのは一読して意味が解る事。説明や解説しないと理解出来なかったり、「こうだろう」とか「たぶんこうだからこう言う事だろう」とか斟酌しなと解らない句は良くありません。点が入った句なのですが、「開け放つ裏も表も」だけでは少し言い足りていません。斟酌すればたぶん家の窓であろうとはおもいますが、ここは具体的に言った方いいと思います。
風五月聖書に残る母の文字 くに
「風五月」より素直に「風薫る」「風の香」と置いたほうが好感がもてます。
貸切りの湯ぶね眩しき山若葉 しんい
「山若葉」の造語が気になります。「山の若葉かな」と置く工夫をしてみて下さい。そうすると「貸し切り」などと言う説明が不要になると思います。
日永しぽっかり浮かぶ雲ひとつ のほほん
「うららかやぽつかり浮かぶ雲ひとつ」「秋風やぽつかり浮かぶ雲ひとつ」「冬晴れやぽつかり浮かぶ雲ひとつ」どれもついてしまいます。「草笛や」「金魚玉」「蘆の角」「葉桜や」「水ようかん」いろいろ季語をおいてみても一応俳句にはなります。これでお解りとおもいますが、なにに感動して俳句にしたのか、俳意をしっかりと持って何を言いたいか作句するのが大切なのではないでしょうか。
物干に眩しき白や夏に入る ひろし
正確には「干物の白きが眩し」だと思います。
梯子芸の猿得意顔楠若葉 ほしくづ
「芸をして」とすると上五のおさまりが良くなると思います。
鯉のぼり立てて橋架の工事かな みちこ
ちょっと意味が解りにくい句です。
風薫る墓地に錨のモニュメント 巨勢丸
出来ている句なのですが、面白みが感じられません。
踏切の音のながらふ花の雨 孝雄
踏切の遮断機がなかなか上がらないという事でしょうか。「音のながらふ」に違和感があります。
列をなす地蔵の下の青き苔 青村
列をなすが説明で例えば六地蔵として「ま青な苔を台座に六地蔵」とか工夫してみると良いと思います。
どくだみや鉄道草やと追ひつかず 青村
草取が追い付かないのという事でしょうか。
三角四角大人盛りや冷の酒 梅花
どういう事か読むほうはわかりません。
(立)
