おのづから聞ゆるものに初音かな 長谷川櫂
「初鶯」という季語もあるが、こちらは新年の季語で、新年に鳴かせるように飼育する鶯。「初音」の鶯は立春過ぎの鶯のことである。「初音」のころの鳴声はいたって不器用で、五月のころの夏鶯の自在さはない。どちらかといえば音痴に近い鳴声であろうか。句の「おのづから」は、予期しないとき、予期しないところで耳にしたということ。「ああ、もう鶯の鳴く季節になったのか」という感慨が伝わってくる。(m)「季語 初音(春)」
「初鶯」という季語もあるが、こちらは新年の季語で、新年に鳴かせるように飼育する鶯。「初音」の鶯は立春過ぎの鶯のことである。「初音」のころの鳴声はいたって不器用で、五月のころの夏鶯の自在さはない。どちらかといえば音痴に近い鳴声であろうか。句の「おのづから」は、予期しないとき、予期しないところで耳にしたということ。「ああ、もう鶯の鳴く季節になったのか」という感慨が伝わってくる。(m)「季語 初音(春)」