1 庭の片隅萎れ行くオキザリス 参月 0
2 紅梅の淡きに濃きに咲けるもの 孝雄 0
3 老梅や少し控えめそれなりに ふさこ 0
4 早春の光ざらりと筒井筒 せつこ 1 冬菊
5 梅東風に絵馬の打ち合ふ湯島かな 新太郎 4 幹子_くらっ太_哲雄_とえ
6 啄みて鳥の群れ立つ木の芽かな 一竿 0
7 ゆっくりと生きるも楽し菊根分 せつこ 5 松太_弓楽_冬すみれ_マサ女_一竿
8 イヤリングゆらし待春の乙女たち 秀昭 1 昱耶
9 おしくらまんぢゆうシーさんもプーさんも 秀昭 0
10 寒行の太鼓が渡る雪の橋 りつ 2 以と_あけみ
11 山里の岩のしぶきの水ぬるみ とえ 0
12 蘆の角俄に水の騒がしく 春生 2 マサ女_ばふき
13 田の草は水浸しになり東風が吹く ばふき 0
14 助け合う絆が溶かす能登の雪 光枝 2 冬すみれ_たけじ
15 春近し運賃箱はゴトンコロン マサ女 0
16 恋猫の恋するところ避けにけり 春生 1 参月
17 バス停に義母を待ってる日脚伸ぶ 和彦 0
18 舷を早春の波敲きおり くらっ太 1 喜太郎
19 パラボラの向きを変えたる余寒かな 昱耶 0
20 空海の見附し島ぞ冬の地震 凡士 0
21 春の宮長き神々御名のあり せつこ 0
22 ふらここの占有時間は短くて ばふき 0
23 一人居の夜半の風雨や春の音 とえ 0
24 粉茶汲みて饅頭ふたつおらが春 孝雄 1 凡士
25 理科室の骸骨きしむ春の雷 新太郎 3 せつこ_参月_春生
26 横揺れに花器ごと年の花ぞ落つ 冬菊 1 ふさ子
27 茫洋の青空のなか春来る 弓楽 0
28 潦しゃがむ指先うすごほり 田村 0
29 水涸れて遺構現る坂本城 冬すみれ 0
30 暁天にしばれぬもののなかりけり 喜太郎 0
31
32 凍蝶は耐え抜く事に疲れたり 弓楽 2 参月_春生
33 筆箱とノートを小脇春隣 オリザ 1 孝雄
34 春障子十指自在の影絵かな 文夫 5 光枝_哲雄_ひろし_とえ_政代
35 母偲ぶ蕗味噌塗った焼にぎり 政代 1 松太
36 春浅きコンクリートのベンチかな オリザ 0
37 丸餅を火鉢で焼いた昭和かな 幹子 1 弓楽
38 春雨や溶ける氷に妻かえる たけじ 0
39 我もまた貧乏神か花粉症 松太 0
40 遠山に水色の空薫風 田村 0
41 冬の浜潮沫騒ぎ鵜を弄す 空吟 0
42 よく遊びしつかり学び卒業す 森本哲雄 1 文夫
43 引く波のさらつて行くや春愁 光枝 4 松太_喜太郎_和彦_一竿
44 幾重にも紅白重ね梅の園 ひろし 0
45 ふりかえり菜の花の道や黄の限り ふさこ 0
46 雪うるい春風乗って宅急便 たけじ 0
47 豆撒や夫が鬼になる平和 森本哲雄 0
48 ケーブルカー笑ふ山から下りて来る 文夫 6 光枝_幹子_とし江_オリザ_空吟_りつ
49 枇杷の花薄日に沈む村はずれ とし江 0
50 窓越しの光をもらい梅紅し 参月 1 ふさ子
51 長電話終えて一人の寒夜かな あけみ 5 以と_とし江_哲雄_新太郎_政代
52 梅日和庭に置かるる猫車 孝雄 0
53 深々と首都高真白春の雪 以と 0
54 月の村しじまに匂ふ夜の梅 とし江 0
55 八年の足枷解かれ春風に あけみ 0
56 大都市の動きを止めて春の雪 森本哲雄 1 文夫
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58 クローバーを編むクローバーの草の上 百合 4 秀昭_とし江_あけみ_凡士
59
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61 囀や村に一軒何でも屋 松太 8 以と_冬すみれ_オリザ_新太郎_春生_政代_りつ_ばふき
62 そちこちに安否を問うて初電話 冬菊 1 ひろし
63
64 握力をわが手に残し卒業す 文夫 1 秀昭
65 殺処分三十万羽花の冷 百合 0
66 寒明や一息に吸ふ生卵 一竿 1 和彦
67 終活は未だ早いと春を待つ 冬すみれ 0
68 妻の留守猫とあずかる二月かな 喜太郎 0
69 真白の一字心志の初日記 とえ 0
70 6Bの鉛筆で描く朧月 参月 1 百合
71 珈琲の高きかほりや冴え返る くらっ太 0
72 雪を積む音あたたかや山眠る りつ 3 百合_幹子_たけじ
73 岨道に獣の匂ひ春近し 新太郎 1 孝雄
74 ギーギーと鳥の鳴き声凍空へ マサ女 0
75 春立つや枝に甍に空に鳥 マサ女 0
76 チョコゼロとなりたるバレンタインの日 ひろし 0
77 地響きに猫は飛び退き冬野へと 冬菊 0
78 力士の手豆をむんずと節分会 ひろし 1 くらっ太
79
80 夕ぐれの比叡颪の余寒かな 冬すみれ 1 百合
81 紺碧の四温の空をなぞる鳶 凡士 1 弓楽
82 寒鰤の切り身あざとき照り宿す 空吟 0
83 ヒヤシンスにならんと伸びて根百本 オリザ 2 喜太郎_凡士
84 冬うらら眠気を誘うバスの揺れ 幹子 1 田村
85 雪の中より白鳥の恋の歌 りつ 0
86 早春の光を返し耳飾り 百合 0
87 立春の靴下だけは重ね履き 和彦 1 たけじ
88 祭壇の遺影は若ししゃぼん玉 あけみ 1 新太郎
89 紙漉きの波なめらかに水温む 凡士 6 光枝_冬菊_文夫_ふさ子_せつこ_田村
90 アネモネとふと目が合うてゐたりけり 以と 0
91 ロッカーの扉全開風光る 昱耶 1 ばふき
92 てのひらに栞る風花旅装解く 秀昭 2 くらっ太_一竿
93 立春を過ぎての雪の重さかな 弓楽 1 田村
94 山峡に浮ぶ灯や夕霞 田村 2 孝雄_マサ女
95 波の花海の声のみ聴いている 空吟 0
96 シャッターの這ひ上る音春寒し くらっ太 0
97 眼前を発つ白鳥の百の白 とし江 0
98 蒲公英の宙に向かつて姦しく 春生 0
99 書斎や春日差し受けうたた寝す ふさこ 0
100 若やいだ母の笑顔や春ショール 政代 1 ひろし
101 ヘルペスの唇ぴりりしみ返る 一竿 0
102 落ち椿隣の猫は鼻すする 和彦 1 空吟
103 猫柳並ぶ如くや澪標 昱耶 0
104 掃除する妻の嚔の近づきて 喜太郎 1 空吟
105 冬雷の響き渡るや筑波山 政代 0
106 多喜二忌の写した句や歌読み返す ばふき 0
107 寒晴や犬に連れられ大回り 幹子 1 昱耶
108 一息のぱりぱりぱりと紙風船 以と 4 冬菊_せつこ_とえ_りつ
109 如月の山膨らむや白き峰 たけじ 0
110 風の漕ぐふらここ軋む夕茜 光枝 1 和彦
111 鶏の首ひとひねり山笑ふ 松太 0