まいまい句会感想①
雨戸よく滑り九月の朝白し さら紗
「九月の朝白し」一寸詩的な表現で作者はここがが眼目だったのかもしれませんが、「雨戸よく滑り」とそぐわないようです。「からからと秋日を滑る雨戸かな」
便箋の三つ折り紅葉ひそませて 百合
便箋に美しい紅葉を一枚そえて出した手紙なのでしょう。良く解る俳句ですが、「三つ折り」が少し細かすぎます。紅葉に焦点を絞って「便箋にしのばせてある紅葉かな」
金箔の波寄すごとしや豊の秋 百合
「波寄すごとし」だと言葉が詰まってしまうので、「波寄するごと豊の秋」とすると納まりが良いのでは。
(律)