まいまい句会感想1
試すごとくるりと回る燕の子 くに
「試すごと」の措辞に自分の感情が入りすぎているようです。「青空、大空」など置き換えてみると句が広がると思います。「青空、大空」と置き換えて句が平凡なら「くるりと回る」を工夫するとかいろいろ推敲されると良いと思います。「大空をくるりと回し燕の子」
晩夏光朱の蘇る鳳凰堂 ひろし
季語と「朱の蘇る」が因果関係を感じさせます。「朱の蘇る」を工夫されると良いと思います。
妹の脚ぶら下げ来たる夏の山 一穂
意味が不明です。
夕焼けや川面に思ふ今日明日 朝男
「川面に思ふ今日昨日」が漠然として捉えどころがありません。
片恋とささやいている金魚玉 梅花
素材は面白いのですが、このままだと金魚玉がささやいているようです。
夏銀河ヒールの響くアーケード 葦たか
夏銀河とアーケードがしっくりしません。夏の季語でしたら例えば「灯涼し」などとすることもできます。
緑蔭や白きカップに銀の匙 葦たか
さらりとして只事に近いのですが好感の持てる句でした。
(立)