まいまい句会感想②
薔薇が咲く高低を成し皇帝である ばふき(「コウテイ」で韻を踏んでいるようですがちょっと悪乗り)
花菖蒲瓶の中から主張する ばふき
二句とも意味が解りません。
蔦這はせホテルの夏でありにけり ひとみ
この言い回しだと少しごちゃごちゃしています。すっきりと「青蔦におほはれてゐるホテルかな」で良いと思います。
絵馬どれも願ひささやか風薫る ひとみ
町古く栴檀の花降りしきる ひとみ
二句とも季語が動きます。これは句の内容が只事だからです。
バス停ににょきっと夏の泡立草 朝男
小さくもまろき月あり梅雨晴間 朝男
朝の風吹くままに居り姫女苑 朝男
三句とも俳句の形にはなっていますが、全て季語を変えても成り立ってしまいます。これは言っている内容が只事だからです。
形だけ草むしりして墓参り 新米
婆ちゃんに手取り教わりトマト植う 新米
只報告の句になってしまいました。
兄の訃報帰郷の道や桐の花 新米
言葉を詰めすぎて句がぶつぶつと切れてしまいました。このままでしたら「兄の訃や帰郷の道は桐の花」でしょうか。
(立)