菊の香や奈良には古き仏達 芭蕉 大呂俳句会 投稿日:2015年10月6日 作成者: dvx223272015年10月6日 俳句には「一物仕立て」の句と「取り合わせ」の句がある。「一物仕立て」は、読んで字の通り、一句の中に一つのものだけを述べる俳句である。対して「取り合わせ」の句は、一句の中に二つのものを置いて、その響き合いの妙を見せようというもの。「菊の香や」の句は、よく、「取り合わせの」句の例句として取り上げられるもの。「菊の香」と「古き仏たち」がどんなふうに響き合うのか、正確な答えはないが、なんとなく分かるようである。俳句は、その「なんとなく」がとても大事な文芸である。(m)